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床は油でギトギト

店内には豚骨とネギとニンニクの匂いが漂い

カウンター席は詰め詰め

息苦しい店内で、急かされるように麺をすすり

そそくさと席を立つ。

食べ終わったら、ラーメン丼を自分でカウンターの上に上げて、

付近でテーブルを拭くのがルール。

ちなみに、食券の販売機には、メニューは数個しかなく、

唐揚げもビールもない。

そんなラーメン屋、あなたは行きたいと思うだろうか??

 

実は、こんなラーメン屋は実在しています。

その名も、「ラーメン二郎」

今や、「二郎系」という一ジャンルを築き、腹を空かせた男性客を中心に、

「熱狂的」いや、「狂信的」な人気を誇ります。

そんなラーメン二郎から「集客」のコンセプトを学びます。

 

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集客ってなんだろう?

では、そもそもの話から始めましょう。

集客って、実際のところ何なのでしょう?

客を集めると書いて集客。

来て欲しい人へ、アプローチをかけて、集めるのが集客では!?

教科書的な意味としては、それで正解だと思います。

 

ただ、コアなファンを獲得している事例をみると、

どうやらその定義は的外れなようなのです。

その筆頭がラーメン二郎。

 

「女性でも一人で入れるラーメン屋をつくる!」とコンセプトを決め、

小綺麗な店内と気持ちの良い接客で人気を得たチェーン店・一風堂とは真逆のアプローチながら、

不動の人気を築いています。

二郎から学ぶ集客のコンセプトとは…

「来てほしくない客」を決め、徹底的に「来てOKな客」にフォーカスする。

二郎の場合は、

「来てほしくない客」は、家族連れやダラダラ食べる女性

この人たちはこなくてOKと決めたのなら、一切媚びない、迎合しない。

 

すると、来て欲しい人にだけ、ググッと刺さる店が出来上がるのです。

僕は、こんなアプローチを「捨てる集客」と呼んでいます。

 

捨てることのメリットはこんなに大きい

集客は「集めること」

そう考えていると、メインの客以外も、欲をかいて集めようと無理をしがちです。

本来、親子連れだけ集められれば良いのに、シルバー世代を狙ってシルバー割をするみたいなことです。

 

どれだけ、「集める集客」が危ないか、ラスベガスのホテルのエピソードをお話ししましょう。

そのホテルは、予約率も高く、安定して客の集まるホテルでした。

客層は中年から高齢層。

安定していたのですが、もっと若い世代にもアプローチしよう!と方針を追加。

若い世代に響くような、お得なプランを作りました。

すると…企画がヒット!

若い世代がたくさん集まり、連日予約は満室となったのです。

ところが!

財務状況は…

 

悪化していたのです!!

 

その理由は、

若者たちは、安いプランで予約を取り、
夜な夜なラスベガスの街へと繰り出しました。

これまでの中年〜高齢の宿泊客は、ホテル内のサービスやカジノにお金を落としていたのに、
若者はホテルの外へ行ってしまう。

結局、予約は増えたものの、利益が下がるという、嬉しくない状況になってしまいました。

メインとなる客層だけに集中していればよかったのに、
捨てるべき客を拾ってしまったことで、マイナスになってしまった。

 

他の業界でも同様なことが起きる可能性がありますよね。

□落ち着いた雰囲気が人気の飲み屋が、お得なキャンペーンを作ったために、
安い客(飲んで騒ぐ客)が増えた

これまでの客が離れた

新しい客もキャンペーンが終わると離れていった

 

□WEBマーケティングの起業塾が、スタートアップの人たち向けのプランを作った

ビジネス経験のない人たちを相手に、サポートの手間が増え
起業塾全体のレベルが下がった

 

捨てるべきを無理に拾うと、思わぬ歪みが生まれてしまいます。

ラーメン二郎の「捨てる集客」は、大胆で、KYです。
捨てられた人からすると、見向きもしないし、興味も湧かない。

もしかすると「アンチ二郎」な層になります。

けれど、それで良いんです。
来てほしくないんだから。

お互いが幸せなのです。

あれこれ拾おうとして、力が分散されているなら、
二郎を見習い、思い切って「捨てる集客」にシフトしてはいかがでしょうか?

手放すことで、本当に提供したいビジネスに力を注げるようになりますよ!!

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アラヤ ノブトシ

C&Pプロデューサー・アラヤ ノブトシ 《強いコンセプト》×《魅せるパッケージ》でシンプルに売れる企画をつくります。 プロデュースは最短120分からできます。