早稲田からHONDAへ就職し、
零細企業へ転職。
そして、独立。
人からは、
「もったいないね〜」と言われます。
年配の方ほど、そう仰います。
そう思わなくもないですが、
現在の選択は間違いじゃなかったと思っています。
僕が大学を卒業し、HONDAに入社したのは2009年のこと。
そもそもHONDAに入社した理由は大きく2つありました。
1つ目は、理念が貫かれた企業で働きたいと思ったから。
あなたは、「HONDA」と聞くとどんなイメージですか?
・チャレンジスピリット
・自由奔放、時々豪快
・ユニーク
僕は、こうしたイメージを持っていました。
さらに、HONDAは「3つの喜び」という理念を大切にしていることがわかりました。
将来的に会社を作りたいと思っていた僕。
一時的に儲かるとか、
自分だけ儲かるってのは違うし、
作るなら、同じ価値観を共有できる会社にしたいと思っていました。
そこで、HONDAなら、理念を大切にした経営に触れられる気がしたのです。
2つ目は、日本の社会構造を知るには、ものづくり企業だろ!と考えたからです。
当時、僕は北方 謙三先生の「水滸伝」にはまっていました。
この本、読むと情熱が燃え上がってくるんです!
21歳。社会なんて何も知らないくせに、
「うぉ〜!いつか日本を変えてやるぜぇぇぇ!!」と本気で思っていました。
日本を変えるには?
まずは、日本をより知る必要がある。
それならどうする?
日本の屋台骨は…製造業だよな!
それなら、製造業の会社に入れば、内側から日本が見えてくるのでは!?
これが、僕が自動車メーカーに行こうと考えた流れです。
短絡的ww
実際に働いてわかったこと
こうした理由でHONDAに就職した僕ですが…
当然のように、理想と現実のギャップがありました。
ギャップが特に大きかったのは、「チャレンジスピリット」
プロジェクトXでF-1参戦や、バイクレースへの挑戦エピソードを観ていただけに、
社員はみんなギラギラと挑戦しまくっているものと思ったら…
かな〜り、まったりなんです。。
僕は鈴鹿の工場内の部門に配属されたので、
特にまったり。。
水曜日と金曜日の定時退社日には、定時きっかりに帰るし、
それ以外の曜日でも、残業はMAX2時間!
ワークライフバランスが保てすぎるぐらい保てました。
周りの社員さんは、人生の第一優先は家庭(趣味も含め)
それから仕事というふうでした。
これにはイメージと現実の大きなギャップを感じました。
若いうちは、バリバリ働いて、ガンガン成長するべきと思っていたし、
大学時代の同期で他社へ就職した人は、みんなそんな風に働いていました。
「こんな楽な仕事ぶりで大丈夫??」
働くほどにそう思っていたものです。
それでも、周囲はベテランが多かったので、
現状維持バイアスが働きまくり!
2年、3年と働くうちに、
まったりペースに慣れてしまい、工夫するのが億劫になりました。
ただ、「理念」については、さすがHONDAと感じました。
例えば、企業理念がインプットされる場がやたらと多いんです。
社長の年頭挨拶では、必ず「3つの喜び」が取り上げられたし、
定期的に理念について考えを深める研修が用意されていました。
他にも、「地球的視野を持て」、「環境を大切にしろ」、「人間性を尊重しろ」
こうした理念や経営方針は刷り込まれまくりました。
なんせ、入社時の研修は、「理念」に始まり、「理念」に終わりましたから。
そのため…安心感があった。
他社でリコール隠しや、データの改ざんがあっても、
「うちは絶対にやらないな」という安心感がある。
普通に働けば、正しい方向に「理念」が導いてくれる。
そんな絶対的な安心感があるんです。
きっと、ベテラン社員の方々は、その安心感の中で働いているから、
抜け出す気が全くしないんだと思います。
見えてきた日本社会
一記事でまとまりそうもなくなってきました。
そこで、続きは次の記事に回します(^-^;
この記事の終わりに、
HONDAには行った2つ目の理由がどうなったかだけは書きますね。
「ものづくり企業に勤めることで、日本の社会構造を見たい」
この目的は、見事すぎるぐらい果たせました。
入社して3年目。
僕は部署を異動しました。
それまで部品のデリバリー管理の仕事をしていましたが、
部品の購買部門に移ったのです。
デンソー、アイシン精機、住友電装、パナソニック…
こうした部品メーカーとコスト折衝をするという仕事です。
この部署で働いたことで、
日本の社会構造が本当によく見えました。
そして…「ものづくり産業が日本を支える時代は終わる」ということに気がついてしまったのです…
中途半端ですが、続きはまたの機会に。
書けば書くほど、また新しいネタが出てきてしまいますね。。
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