企画のコンセプトは、その企画を進める上でのスタートであり、
その企画が成功するかどうかを決める肝でもあります。
また、話し合いの土台にもなるため、
「企画づくりで一番大切なのは企画のコンセプトづくり」
僕はそう考えています!
この図を見るとわかるように、
企画の前にあるものがコンセプト。
そこから、企画→コトバと落とし込んでいくのですね。
では、実際にコンセプトをつくるには?
その全体像をまとめていきます。
具体性があった方がイメージしやすいと思うので、
仮の例として、
<パーソナルトレーナーの田中さんが企画を考える場合>としましょう。
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この記事の目次
0:コンセプトとは何かを知ることから
コンセプトを作ろうとする前に、コンセプトの正しい定義を知っておきましょう。
コンセプトとは…
「一言で表せるブレない戦略テーマ」
企画の中心にあり、ブレない概念であると同時に、
企画の方向性を示す「戦略テーマ」である。
それがコンセプト。
コンセプトを作ろうとして、結果「お客様第一主義!」みたいなスローガンが出来上がってしまうと…
で、そのために何をすればいいの?と???が点灯してしまいます。
これは、「戦略」がコトバになっていないから。
方向性がないと、働かないんです。
「一言で表せるブレない戦略テーマ」
この定義を頭に入れておきましょう。
この定義に沿ったコンセプトは、
あなたの事業づくりに役立つのはもちろん、
お客様にシンプルに価値を伝えるのに役立ちます。
1:コンセプトプロデュースの目的を明確化
次にすべきは、目的の明確化。
そもそも、どうしてコンセプトを作るのか?
既存客の満足度を上げるためなのか、
これまでと違う層にアプローチするためなのか、
リピート率を高めるためなのか…
目的を明確にします。
戦略の目指すゴール地点を決めるということですね。
ここでは、
<紹介をもらいやすい仕組みをつくる!>を目的に設定。
このステップの詳細はこちら
2:現状の見直し=ブラしちゃいけない価値を探る
次のステップは、キーワード出し。
事業に関係するキーワードと言うより、
既存の顧客に喜ばれている理由は何か?
キーワードをリストアップします。
ここで大切なのは、
「既存のメイン顧客が満足している価値」に注目すること。
例えば、
「収益性が低く、あまり増えて欲しくない客層」が満足していることを強化すると、そうしたお客が増えかねない!
これって、嬉しくありませんよね。
そうではなく、
「既存のメイン顧客が満足してくれている価値」
「こんなお客さんが増えてほしい!」という層が、あなたの事業の何に価値を感じてくれているのかを考えるのです。
実際にヒアリングしても良いでしょう。
例えば、こんな感じでリストアップ!
・2〜3回で効果を実感できて、即効性がある
・アニキ的なキャラで、頼りになる
(モチベーションを上げてくれる)
・トレーニングだけでなく、ウェアや食事についての相談に気軽に乗ってくれる
…etc
このステップの詳細はこちら
3:ターゲットの悩みの特定
キーワードがたくさん出た後は、集約していきます。
一番シンプルなのは、「ターゲットの悩みを特定すること」
メインの客層(これからさらに増やしたい客層)の中でも、
超・大切なロイヤルカスタマーをイメージし、
その人の悩みを考えていきます。
この時、「体力が落ちている」というような、
漠然とした悩みを考えても無意味!
その人が実際に悩みを感じるシーンを、具体的にイメージします。
「体力が落ちている」と、どんな場面で感じるのか?
どんなコトバで、その悩みを表現しているのか?
イメージしていくんですねぇ。
人は、単純に「体力落ちたなぁ」とは言わないはず。
現場では、「階段上がっただけで息上がるってヤバくない?」みたいなコトバで悩みを感じているもの。
具体的にイメージをしていき、
解決すべき悩みを特定します。
既存客が、どんな悩みを抱えてやってきたかを振り返っても良いですね。
・選択肢があれこれあって、ベストなジムやトレーナーを選べない
・ジムに通っても長続きしない
・成果を実感するのに時間がかかる…
4:解決策のシナリオを考える
特定した悩みを解決するためのシナリオをカタチにします。
どういうことかと言うと…
「悩みが解決しハッピーになった状態」がゴールとして、
どんなプロセスで解決に向かうかを逆算していくのです。
これで、悩んでいる状態(Before)→解決した状態(After)へのシナリオが明確になります。
今回の例で言うと、
<紹介をもらいやすい仕組みをつくる!>が企画の目的。
そして、
顧客が悩んでいるのは、「継続性」の部分ではないか?と、見立てができてきました。
要は、「体力をつけたいんだけど、ハードルが高いと長続きしない」
こんな悩みがあるのですね。
これをシナリオにすると…
田中さんと出会い、モチベーションを維持できる場をゲット!
参加がしやすいので、仲間も誘って一緒に参加。
楽しみながら続けていると、しっかり体力がついて自信がアップした!
こうした流れで、解決に導いてあげられそう!
5:コンセプトをコトバにまとめる
ここまでくれば、あとはコンセプトにまとめるだけ。
<ハードルが低く、モチベーションを高められる、参加型トレーニングイベント>
これが、コンセプトの骨子です。
(ここまでの流れをまとめました。)
そこに、あなたなりの世界観を反映するコトバをプラス!
田中さんは、アニキキャラの人。
と、すると…
ブートキャンプ?
いや…これはストイック過ぎます(汗)
アニキキャラってのは、面倒見が良い先輩ということ。
体育会系の部活的な?
つまり、気軽に集まり、あれこれ会話しながらトレーニングの時間を共有する。
そんな世界観が表現できればベスト!
そこで!
こんなコンセプトが出てくる!
「大人の朝練」
朝活程度の気軽さで、無料で参加できる場。
そこに友達を誘って参加してもらい、パーソナルトレーニングのお客さんへとつなげていく。
これなら、紹介するより簡単だし、自然な流れですよね。
この段階では、タイトルをガチッと決める必要はありません。
自分たちに伝わるコトバであればOK!
ですが、「大人の朝練」という企画コンセプトができたことで、
詳細を詰める方向性は明確になりますよね!
ざっと、企画コンセプトの作り方のプロセスをまとめてみました。
この流れに慣れてくれば、
30〜60分あれば、コンセプトを生み出せるようになります。
そして、詳細を詰めれば企画として発信し始めることができます。
大切なのは、流れに沿って、コンセプトの原案を素早く生み出すこと。
今回の流れを参考に、あなたの事業に置き換えて企画コンセプトを作ってみてください。
企画コンセプトの作り方シリーズ・続きはこちら
>>本では学べない企画コンセプトの作り方・その2〜企画の目的の作り方
>>本では学べない企画コンセプトの作り方・その3〜選ばれる理由を明確に!
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