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世界観が崩れると、読者は興ざめしてしまう!

「このマンガがすごい!2016」で

第1位に輝いた『ダンジョン飯』という漫画。

ロールプレイングゲームのようなダンジョン(迷宮)を

貧乏パーティーが、魔物を料理しながら冒険するという、

全く新しいジャンルです。

非常にマニアックですが、『ダンジョン飯』には、

ストーリーに人を引き込むヒントが隠されています。

キーワードは「世界観」

ストーリーに読者を引き入れ夢中にさせる

「世界観」の描き方のヒントが隠されています。

その鍵は、徹底的にディテールを描くこと

そうすることで、読者が自然と入り込める世界観が出来上がります。

「自然と入り込めるよう、ディテールを描く」

これが為されないとどうなるか?

「どうせフィクションでしょ?」と感じてしまいます。

「世界観」の描き方には、コツがいるようです。

『ダンジョン飯』を題材に、「世界観」の描きかたを深堀りしましょう!

 

「このマンガがすごい!2016」で第1位『ダンジョン飯』とは?

大きな書店のマンガコーナーに設置された、

「このマンガがすごい!2016」コーナー。

その第1位の漫画が目に止まった瞬間、僕は即決で購入しました。

マーケティングを語る者として、

流行には敏感であらねばなりませんからね。

(本当はただ読みたかっただけです。)

そのマンガのタイトルは『ダンジョン飯』

九井 諒子先生の初の連載作品です。

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どんなストーリーかと言うと…

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舞台はドラゴン◯エストに出てくるような、

魔物が巣喰うダンジョン。

そのダンジョンの奥深くには、財宝が眠ると言われている。

財宝求めて冒険する剣士ライオス一行は、

ドラゴンに敗れ、地上へと逃げ帰る。

が、妹がドラゴン(の腹の中)に囚われてしまう。

ドラゴンに食べられる(消化される)前に妹を救い出さねば!

しかし、冒険の必需品「食料」を準備するお金がない!

そこでライオスは、冒険の道中で倒した魔物を食べ、

自給自足な冒険を試みる!

最初の獲物、「歩き茸」と「大サソリ」を食べようとした時

IMG_5062

左:「歩き茸」/右:「大サソリ」

10年以上魔物食を研究している

ドワーフのセンシが現れ、美味しい魔物料理を作ってくれることに。

妹を救うためなのか、美味しい魔物料理の世界を探求するためなのか。

ライオス一行の冒険は続く…

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これまでの漫画にはない、

おそらく誰も考えたことのない、

摩訶不思議な世界に、人気が集まっています!

 

独自性に人は惹かれる

『ダンジョン飯』が人気の理由は?

もちろん、主人公のライオスのキャラクターは魅力的。

昨日の記事に書きましたが、

ストーリーには「主人公」が欠かせません。

昨日の記事はこちら

ストーリーに欠かせない「主人公」への共感

魔物への興味や愛着が溢れすぎ、

姿、鳴き声、生態…

果ては味までも知りたくなってしまった主人公ライオス。

魔物を味わうことに全身全霊をかける、

彼の姿を見ていると、自分も冒険に出ているような感覚を得られます。

これまで、「異世界の冒険」をテーマにした漫画は数多くありました。

『ワンピース』もその一つ。

そして、冒険と料理をテーマにした漫画もありました。

『トリコ』がそうです。

一方、『ダンジョン飯』の中心は、あくまで「料理」

冒険物というより、『美味しんぼ』に近いイメージです。

そして、料理と結びつくはずのない、

「魔物が巣喰うダンジョン」を舞台にしたところに、

他にはないユニークさが生まれています。

「スライム」や「ドラゴン」といったお馴染みの魔物から、

「人喰い植物」や「動く鎧」のようなマニアックな魔物。

どうやって食べるの!?

と、驚きながら読み進めると…

『美味しんぼ』の山岡さんもびっくりな、

美味しい料理に大変身!

主人公たちの食に懸けるアホくさいまでの努力が、

心をくすぐるのです。

 

 

読者を自然と引き込む『世界観』とは?

主人公たちの絶妙なキャラクター、

ダンジョンと料理を結びつけた珍妙なストーリー。

『ダンジョン飯』のヒットに欠かせない要素です。

ただ、もう一つ、「世界観」の描き方が絶妙だと、僕は感じています。

「世界観」を描くには…

「自然と入り込めるよう、ディテールを描く」

冒頭でそう描きました。

逆に言うと、

ディテールが描かれない

あるいは、「世界観」がうまく整理されていないと…

人はストーリーの世界にうまく入り込めません。

 

例えば、月9ドラマや朝の連続テレビ小説を観ていて、

こんな風に感じたことはありませんか?

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・この主人公が、いきなり総理大臣になれちゃうのはおかしい!

・この程度のことで、お父さんが失踪しちゃうのはおかしい!

・年頃の男女が一つ屋根の下にいて、何もないのはおかしい!

・こんなに急にアイドルになれちゃうのはおかしい!

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そう思った瞬間、

あなたは、ストーリーの世界を離れ、現実の世界に引き戻されます。

人は、目の前のストーリーがフィクションだとは知っていながら、

登場人物に自分を重ね合わせることで、

自分もストーリーの中にいるかのような感覚を楽しみたいのです。

しかし、そのストーリーの世界の辻褄が合っていない、

あるいは、唐突すぎてついていけなくなると、

うまく入り込めないのです。

 

徹底的にディテールを描く『ダンジョン飯』

一方、『ダンジョン飯』では、

世界観のディテールが描かれます。

例えば、

ゼリー状の体をした魔物「スライム」の構造。

パッと見のイメージでは、

「こんなドロドロした生き物を食べれるわけがない!」と思います。

もしも、読者の頭に疑問を残したまま、

無理やり食べてしまったら…

・唐突すぎる!

・端折りすぎでついていけない!

と、世界観が壊れてしまいます。

『ダンジョン飯』ではどうするか?

まず、スライムの構造のディテールが描かれます。

「現実世界で言う、「クラゲ」みたいな感じか!」

と理解することができます。

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(↑スライムの構造の解説)

さらに、食べるための手順を描きます。

「干して食べるのか!まるで「ナマコ」のようだ!」

と、ますますイメージを膨らませることができます。

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(↑スライムの下処理に関する説明)

ここまでディテールを描くからこそ、

主人公たちが「美味しい!」と驚く姿に

納得することが出来るのです。

ストーリーを支える「世界観」に大切なのは一貫性。

読者が自然とストーリーの世界に入り込めるよう、

ディテールにこだわることが大切です。

長い文章だと、読み飽きられそうと思い、

細かな説明やたとえ話を端折ってしまいたくなることはあるでしょう。

そんな時こそ、世界観は十分に伝わっているか?

と、自問自答することが大切なのです。

 

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