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HONDAのモットー「3つの喜び」の教え

2009年4月。

僕は大学を卒業し、HONDAに入社しました。

新入社員が叩き込まれるのは、HONDAイズム。

その中の一つに、「3つの喜び」というものがありました。

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「3つの喜び」とはすなわち…

造って喜び、売って喜び、買って喜ぶという3つです。

入社したての若輩者だった僕は、

恐れ多くもこう考えていました。

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「順番が違うだろ!

まずはお客様の「買う喜び」を考えないと!

自己満足な商品を造って自分たちだけ喜んだところで、

買って喜ぶ人がいなかったらどうするんだ!」

ーーーーーーーーーー

 

実際のところ、

せっかく造っても、買う人がいなくては、売る喜びは味わえないし、

企業の存続自体が危なくなります。

僕の考えは、(我ながら)的を射ているように思えました。

 

が、商品やサービスをプロデュースする側に立ち、

さらには成功している起業家の方々と接するうちに、

考えが変わりました。

造って喜び、売って喜び、買って喜ぶ。

この順番が、ヒットビジネスを生み出す、

あるべき流れだと思うのです!

 

大実業家は自社商品を愛している!

とある本でこんなフレーズを目にしました。

「大実業家の共通点は、自社の商品を心から愛していることだ」

このフレーズを目にして、真っ先に思い浮かんだのは、

ケンタッキーフライドチキンの創業者、カーネル・サンダース氏

65歳からフランチャイズ化に挑戦し、1000回以上断られても諦めず、

最後にはフランチャイズ化に成功。

今では全世界に18000も出店しています。

3つの喜びの順番でものごとを考えていたことがわかります。

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「断られても抱き続けていたのは、

「ケンタッキー・フライドチキンは素晴らしい」という信念だった。

レストランのオーナーにとっても素晴らしいし、

とりわけそれを食べるお客にとって素晴らしい」

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第一に造り手としての喜びがあるから、

売ることにも喜びがある。

その喜びの末、買う人も喜ぶ。

だからこそ、そのビジネスは成功するのです。

 

もう一つ。

僕は、ジャパネットたかたの創業者・高田 明氏にも、

3つの喜び思考を感じます。

テレビ画面から彼の甲高い声を聞くと、無性にワクワクしたものです。

それはなぜかと言うと、

高田氏が自信満々で商品を説明するからです。

「良い商品なんです!」

「良いプライスなんです!」

「今買ったら絶対にお得なんです!」

お客様にそうお伝えすることが「人生の使命」かのようなパワフルさ。

あそこまで「良い!」と言い切るからこそ、

お客さんも喜びながら買うことができるのですね。

 

お客様は「感情」を買っている

「造って喜び、売って喜び、買って喜ぶ」

この順番に難癖をつけていた新入社員時代の僕。

見落としていたのは、

お客さんにとっての「喜び」とは何か?という目線です。

 

お客さんは、お金を払って商品を手に入れます。

が、単に「物」を買っているのではありません。

「その時の感情」を買っているのです。

 

うちのラーメンが世界一!という自信に満ちた大将から丼を手渡されると、

「これは気迫がこもった一杯だ!」と嬉しくなる。

 

「テレビにブルーレイレコーダーがついてこの価格だなんて!」

お得に商品を手に入れ、満足感を得て嬉しくなる。

 

こうした、買う喜びは、なぜ生まれるかと言うと、

売る人が自信を持っているから。

売ること自体に喜びを感じているから。

それは、良い商品だという確かな自信があるから。

造り手もまた、「最高の商品を生み出せた!」と喜びを感じているのです。

 

もしも、

「まぁ、うちはそこそこやってます。向かいの店には及ばないけど」

と言われて出されたラーメンと、

「お客さんに美味しい!って言ってもらえるように、真心込めて作ってますよ!」

と言われて出されたラーメン。

味は全く同じだったとして、

美味しいと感じるのはどちらでしょう?

 

もしも、

隣り合った2軒のラーメン屋が全く同じ味のラーメンを出していたとします。

「値段相応です。」と言って700円で提供したA店。

「うちのラーメンはうまいよ!」と言って750円で提供したB店。

半年後に繁盛するのはどちらでしょう?

 

実験したわけではありませんが、

きっとB店が勝つでしょう。

B店で食べるラーメンの方が、買った時の喜びが大きいからです。

 

お客さんは何に喜ぶか?を想像しよう

HONDAのモットー「3つの喜び」について考えてきました。

造って喜び、売って喜び、買って喜ぶ

この流れは絶対です。

最後につけ加えたいのは、

買って喜ぶお客さんの顔を想像するから、

造る喜びはさらに大きくなるということです。

もっとお客さんを喜ばせるには、

いったい何ができるだろう?

これまでの商品に満足するのではなく、

さらに上の喜びを目指す。

商品造りというのは、

終わりのない喜び最大化のプロセスなんですね。

このモットーをより深く理解するには、

あなたがお気に入りの商品を買う時、どんな感情になるかをイメージすると良いでしょう。

その感情こそ、「買う喜び」

お客さんの買う喜びをリアルに想像すればするほど、

造る喜びも売る喜びも大きくなるはずです。

 

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アラヤ ノブトシ

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