この記事の目次
「禁煙」が当たり前だと「喫煙者」はどうするか?
僕はカフェが大好きです。
コーヒーの味も大切ですが、
「リラックスでき、パソコン仕事OKな空間か」
がもっと大切なカフェ選びの基準です。
そして、もう一つ。
タバコを吸わない僕としては、
「禁煙席が確保されている」とありがたい。
先日、アポイントの合間に40分時間が空いたので、
カフェを探したのですが…
付近にはレトロな雰囲気の喫茶店しかありません。
分煙されていない店が多いので、普段は絶対に入らないのですが…
仕方なく入ると…
そこは「喫煙者の憩いの場」でした。
僕以外、喫煙率100%!
パーフェクトにモクモクしていました!
その後も、入ってくるお客さんは、皆さん喫煙者。
どうやら、タバコが吸える空間だと、
しっかり認知されているようなのです。
「どの時間帯に来ても、タバコが吸える」
これは、この店らしい「ニーズ」の満たし方であり、
独自の強みですね!
禁煙化が進み、肩身が狭くなる喫煙者にとって、
「タバコが吸えてくつろげる喫茶店」はとっても嬉しい空間。
他のカフェにはない、独自の強みになり得るようです。
社会の流れに逆行すると、新しいニーズが生まれる
社会が「禁煙化」へと動いている
→喫煙者の居場所が制限される
→喫煙者にとって居心地の良い空間が激減する
→そんな人々に居心地の良い空間を提供してあげる
これは、喫煙者の立場に立った、
立派な「顧客満足型ビジネス」ですよね。
このように、特定のお客様の、
「声を大にして言いにくいニーズ」に応えるという発想は
とても面白いと思います。
恰幅の良い殿方向けの、「3L以上の紳士服店」もそう。
抜け毛が気になる方向けの、「育毛サロン」もそう。
タバコについても、
「もっと喫煙者に優しくして欲しい!」とは言いにくいご時世に、
喫煙できるスペースをそっと提供してくれる。
この目線は嬉しいですよね。
事業の弱点から、新しいニーズを考える
では、こうしたニーズをとらえるにはどうすれば良いのでしょう?
僕は、「現在の事業の弱点」が、
かえって新しいビジネスチャンスになると思っています。
先ほどの喫茶店がまさにそう。
世の中は禁煙化が進んでいる。
スターバックスは全席禁煙を約束しています。
他の大手カフェチェーンも、分煙が基本です。
社会の流れは禁煙化。
一般的な目線からすると、
「禁煙じゃない」=「弱点」なのです。
このように、社会的な常識から考えてしまうと、
「それじゃあ、せめて時間帯によって禁煙によう!」とか、
「設備を入れて、分煙にしよう!」と、
社会的ニーズに対応する動きを取るべきな気がしますよね。
ところが、真逆から見ることで、
新しいニーズが見えてきます。
「タバコが吸える」=「喫煙者にとってありがたい空間」なのです。
時代に乗り遅れた?
いやいや、うちはあえて時代に乗らない!
タバコを吸いながらコーヒーを飲んで寛いでもらいたいんだよ!
こうした立場でいればOKなのです!
あえて逆から考えるのですね。
インターネット時代を逆から見ると?
こんな例もあります。
僕は独立する直前、自然食品の卸し問屋でルート営業をしていました。
営業先は、個人経営の自然食品店がメインでした。
これまで対面での集客しかしてきていないので、
ブログやFacebookなんて使ったことがない。
社会は「インターネット」が当たり前で、ホームページがあるのは基本。
そんな中、未だにチラシやDM等アナログな手段で情報発信をしているお店が多かったです。
世間の流れからすると「時代遅れ」ですよね。
当時の僕は、営業先の店主さんにこう言っていました。
「世の中はネット社会なんですから、ホームページぐらいもたないといけませんよ」
「ホームページがあるなら、ブログやFacebookもやったらどうですか?」
社会の流れについて行かせようと考え、
お尻を叩いていたわけです。
ですが、逆から考えると、こんな発想もあり得ます。
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ネットをうまく使えない人にとっては、どんなニーズがあるだろう?
そういうお客さんには、年配の方が多い。
ネットに苦手意識がある、というより、そもそもネットに繋ぐ手段がないのでは?
使えたとして、ガラケーのメール機能ぐらいだろう。
チラシを読むにしても、文字が小さいと読みづらいだろうな。
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ここまで想像できれば、どのような情報発信が喜ばれるかイメージできますよね。
・チラシはワープロをやめて手書きで大きな文字にする
・誕生日にDMを送ってあげる
・季節のオススメが伝わるメルマガを発行する
登録手続きは、お店の人がしてあげる
(メールの開き方も教えてあげる)
あえて、「ネット化の流れ」を逆からとらえると、
こんな目線が可能なのです。
時代に乗れないなら、「乗らない」道を選ぶ。
そして、あえて強みにする方法を考える。
申し訳なさそうに、「うち、分煙じゃないんです」というよりも、
「当店はタバコ吸えます!」と明快に立ち位置を示す。
喜ぶお客さんは必ずいます。
あなたのビジネスの場合、
弱点はなんですか?
世間に置いていかれているのは、どんな点ですか?
その中で、逆にニーズがありそうなのはどんなことでしょう?
健全に開き直ることで、あなたらしいオンリー1ができるかもしれませんよ!
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